Ⅰ-2-①|外来診療時の感染防止対策の評価の新設及び感染防止対策加算の見直し

令和4年度診療報酬改定

第1 基本的な考え方

平時からの個々の医療機関等における感染防止対策に加え、地域の医療機関等が連携して実施する感染症対策を更に推進する観点から、外来診療時の感染防止対策に係る体制について新たな評価を行うとともに、感染防止対策加算について、名称、要件及び評価を見直す。

第2 具体的な内容

1(新)外来感染対策向上加算6点

1.診療所について、平時からの感染防止対策の実施や、地域の医療機関等が連携して実施する感染症対策への参画を更に推進する観点から、外来診療時の感染防止対策に係る評価を新設する。

(新)外来感染対策向上加算
  • 6点
[算定要件]
  • 組織的な感染防止対策につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(診療所に限る。)において診療を行った場合は、外来感染対策向上加算として、患者1人につき月1回に限り所定点数に加算する。
  • (※)以下を算定する場合において算定可能とする(ただし、以下の各項目において外来感染対策向上加算を算定した場合には、同一月に他の項目を算定する場合であっても当該加算を算定することはできない。)。
    • ア 初診料
    • イ 再診料
    • ウ 小児科外来診療料
    • エ 外来リハビリテーション診療料
    • オ 外来放射線照射診療料
    • カ 地域包括診療料
    • キ 認知症地域包括診療料
    • ク 小児かかりつけ診療料
    • ケ 外来腫瘍化学療法診療料
    • コ 救急救命管理料
    • サ 退院後訪問指導料
    • シ 在宅患者訪問診療料(Ⅰ)・(Ⅱ)
    • ス 在宅患者訪問看護・指導料、同一建物居住者訪問看護・指導料
    • セ 在宅患者訪問点滴注射管理指導料
    • ソ 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料
    • タ 在宅患者訪問薬剤管理指導料
    • チ 在宅患者訪問栄養食事指導料
    • ツ 在宅患者緊急時等カンファレンス料
    • テ 精神科訪問看護・指導料
[施設基準]
  • (1)専任の院内感染管理者が配置されていること。
  • (2)当該保険医療機関内に感染防止対策部門を設置し、組織的に感染防止対策を実施する体制が整備されていること。
  • (3)当該部門において、医療有資格者が適切に配置されていること。
  • (4)感染防止対策につき、感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関又は地域の医師会と連携すること。
  • (5)診療所であること。
  • (6)感染防止に係る部門(以下「感染防止対策部門」という。)を設置していること。この場合において、第20の1の(1)のイに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理部門をもって感染防止対策部門としても差し支えない。
  • (7)(6)に掲げる部門内に、専任の医師、看護師又は薬剤師その他の医療有資格者が院内感染管理者として配置されており、感染防止に係る日常業務を行うこと。なお、当該職員は第20の1の(1)アに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理者とは兼任できないが、第2部通則7に規定する院内感染防止対策に掲げる業務は行うことができる。
  • (8)感染防止対策の業務指針及び院内感染管理者の具体的な業務内容が整備されていること。
  • (9)(7)に掲げる院内感染管理者により、最新のエビデンスに基づき、自施設の実情に合わせた標準予防策、感染経路別予防策、職業感染予防策、疾患別感染対策、洗浄・消毒・滅菌、抗菌薬適正使用等の内容を盛り込んだ手順書(マニュアル)を作成し、各部署に配布していること。なお、手順書は定期的に新しい知見を取り入れ改訂すること。
  • (10)(7)に掲げる院内感染管理者により、職員を対象として、少なくとも年2回程度、定期的に院内感染対策に関する研修を行っていること。なお当該研修は別添2の第1の3の(5)に規定する安全管理の体制確保のための職員研修とは別に行うこと。
  • (11)(7)に掲げる院内感染管理者は、少なくとも年2回程度、感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関又は地域の医師会が定期的に主催する院内感染対策に関するカンファレンスに参加していること。なお、感染対策向上加算1に係る届出を行った複数の医療機関と連携する場合は、全ての連携している医療機関が開催するカンファレンスに、それぞれ少なくとも年1回程度参加し、合わせて年2回以上参加していること。また、感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関又は地域の医師会が主催する新興感染症の発生等を想定した訓練について、少なくとも年1回参加していること。
  • (12)院内の抗菌薬の適正使用について、連携する感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関又は地域の医師会から助言等を受けること。また、細菌学的検査を外部委託している場合は、薬剤感受性検査に関する詳細な契約内容を確認し、検査体制を整えておくなど、「中小病院における薬剤耐性菌アウトブレイク対応ガイダンス」に沿った対応を行っていること。
  • (13)(7)に掲げる院内感染管理者は、1週間に1回程度、定期的に院内を巡回し、院内感染事例の把握を行うとともに、院内感染防止対策の実施状況の把握・指導を行うこと。
  • (14)当該保険医療機関の見やすい場所に、院内感染防止対策に関する取組事項を掲示していること。
  • (15)新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて発熱患者の外来診療等を実施する体制を有し、そのことについてホームページ等により公開していること。
  • (16)新興感染症の発生時等に、発熱患者の診療を実施することを念頭に、発熱患者の動線を分けることができる体制を有すること。
  • (17)「抗微生物薬適正使用の手引き」(厚生労働省健康局結核感染症課)を参考に、抗菌薬の適正な使用の推進に資する取組を行っていること。
  • (18)新興感染症の発生時等や院内アウトブレイクの発生時等の有事の際の対応について、連携する感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関等とあらかじめ協議し、地域連携に係る十分な体制が整備されていること。
  • (19)区分番号A234-2に掲げる感染対策向上加算に係る届出を行っていない診療所であること。

2(新)連携強化加算・サーベイランス強化加算

2.外来感染対策向上加算に係る届出を行っている保険医療機関が、感染対策向上加算1に係る届出を行っている他の保険医療機関に対し、定期的に院内の感染症発生状況等について報告を行っている場合及び地域のサーベイランスに参加している場合の評価をそれぞれ新設する。

(新)連携強化加算

(新)連携強化加算
  • 3点
[算定要件]
  • 感染症対策に関する医療機関間の連携体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において診療を行った場合は、連携強化加算として、患者1人につき月1回に限り所定点数に加算する。
[施設基準]
  • (1)他の保険医療機関(感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関に限る。)との連携体制を確保していること。
  • (2)外来感染対策向上加算に係る届出を行っている保険医療機関であること。
  • (3)連携する感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関に対し、過去1年間に4回以上、感染症の発生状況、抗菌薬の使用状況等について報告を行っていること。

(新)サーベイランス強化加算

(新)サーベイランス強化加算
  • 1点
[算定要件]
  • 感染防止対策に資する情報を提供する体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において診療を行った場合は、サーベイランス強化加算として、患者1人につき月1回に限り所定点数に加算する。
[施設基準]
  • (1)地域において感染防止対策に資する情報を提供する体制が整備されていること。
  • (2)外来感染対策向上加算に係る届出を行っている保険医療機関であること。
  • (3)院内感染対策サーベイランス(JANIS)感染対策連携共通プラットフォーム(J-SIPHE)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること。
  • (※)連携強化加算及びサーベイランス強化加算の算定については、1の(※)と同様の取扱いとする。

3(名称変更)感染防止対策加算→感染対策向上加算

3.これまでの感染防止対策加算による取組を踏まえつつ、平時からの感染症対策に係る取組が実施されるよう、個々の医療機関等における感染防止対策の取組や地域の医療機関等が連携して実施する感染症対策の取組を更に推進する観点から、感染防止対策加算の名称を感染対策向上加算に改める。

4(新設)感染対策向上加算3

4.現行の感染防止対策加算について、新興感染症の発生等を想定した訓練の実施等を要件に追加するとともに、より小規模の感染制御チームによる感染防止対策の取組に係る評価として、感染対策向上加算3を新設する。

5(新設)指導強化加算(旧:感染防止対策地域連携加算)

5.感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関が、感染対策向上加算2、感染対策向上加算3又は外来感染対策向上加算の医療機関に出向いて感染症対策に関する助言を行った場合の評価を新設する。

6(新設)連携強化加算・サーベイランス強化加算

6.感染対策向上加算2又は感染対策向上加算3に係る届出を行った医療機関が、感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関に対し、定期的に院内の感染症発生状況等について報告を行っている場合及び地域や全国のサーベイランスに参加している場合の評価をそれぞれ新設する。

算定要件

改定案現行
【感染対策向上加算】
1 感染対策向上加算1 710点
2 感染対策向上加算2 175点
3 感染対策向上加算3  75点
【感染防止対策加算】
1 感染防止対策加算1 390点
2 感染防止対策加算2 90点
(新設)
[算定要件]
注1 組織的な感染防止対策につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者(第1節の入院基本料(特別入院基本料等を除く。)、第3節の特定入院料又は第4節の短期滞在手術等基本料のうち、感染対策向上加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、当該基準に係る区分に従い、入院初日に限り(3については、入院初日及び入院期間が90日を超えるごとに1回)、それぞれ所定点数に加算する。
[算定要件]
注1 組織的な感染防止対策につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者(第1節の入院基本料(特別入院基本料等を除く。)、第3節の特定入院料又は第4節の短期滞在手術等基本料のうち、感染防止対策加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。)について、当該基準に係る区分に従い、入院初日に限りそれぞれ所定点数に加算する。
注2 感染対策向上加算1を算定する場合について、感染症対策に関する医療機関間の連携体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者については、指導強化加算として、30点を更に所定点数に加算する。注2 感染防止対策加算1を算定する場合について、感染防止対策に関する医療機関間の連携体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者については、感染防止対策地域連携加算として、100点を更に所定点数に加算する。
注3 感染対策向上加算2又は感染対策向上加算3を算定する場合について、感染症対策に関する医療機関間の連携体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者については、連携強化加算として、30点を更に所定点数に加算する。注3 感染防止対策加算1を算定する場合について、抗菌薬の適正な使用の支援に関する体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者については、抗菌薬適正使用支援加算として、100点を更に所定点数に加算する。
注4 感染対策向上加算2又は感染対策向上加算3を算定する場合について、感染防止対策に資する情報を提供する体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者については、サーベイランス強化加算として、5点を更に所定点数に加算する。(新設)

施設基準(全体)

改定案現行
[施設基準]
二十九の二 感染対策向上加算の施設基準等
[施設基準]
二十九の二 感染防止対策加算の施設基準等
(1) 感染対策向上加算1の施設基準(1) 感染防止対策加算1の施設基準
イ~ハ (略)イ~ハ (略)
ニ 感染防止対策につき、感染対策向上加算2、感染対策向上加算3に係る届出を行っている保険医療機関と連携していること。ニ 感染防止対策につき、感染防止対策加算2に係る届出を行っている保険医療機関と連携していること。
ホ 他の保険医療機関(感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関に限る。)との連携により感染防止対策を実施するための必要な体制が整備されていること。(新設)
へ 抗菌薬を適正に使用するために必要な支援体制が整備されていること。(新設)
(2) 感染対策向上加算2の施設基準(2) 感染防止対策加算2の施設基準
イ~ハ (略)イ~ハ (略)
ニ 感染防止対策につき、感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関と連携していること。ニ 感染防止対策につき、感染防止対策加算1に係る届出を行っている保険医療機関と連携していること。
(3) 感染対策向上加算3の施設基準(3) 感染防止対策地域連携加算の施設基準
イ 専任の院内感染管理者が配置されていること。
ロ 当該保険医療機関内に感染防止対策部門を設置し、組織的に感染防止対策を実施する体制が整備されていること。
ハ 当該部門において、医師及び看護師が適切に配置されていること。
ニ 感染防止対策につき、感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関と連携していること。
他の保険医療機関(感染防止対策加算1に係る届出を行っている保険医療機関に限る。)との連携により感染防止対策を実施するための必要な体制が整備されていること。
(4) 指導強化加算の施設基準(4) 抗菌薬適正使用支援加算の施設基準
他の医療機関(感染対策向上加算2、感染対策向上加算3又は外来感染対策向上加算に係る届出を行っている保険医療機関に限る。)に対し、院内感染対策に係る助言を行うための必要な体制が整備されていること。抗菌薬を適正に使用するために必要な支援体制が整備されていること。
(5) 連携強化加算の施設基準
他の医療機関(感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関に限る。)との連携体制を確保していること。
(新設)
(6) サーベイランス強化加算の施設基準
地域における感染防止対策に資する情報を提供する体制が整備されていること。
(新設)

施設基準「感染対策向上加算1(旧:感染防止対策加算1)」

改定案現行
1 感染対策向上加算1に関する施設基準1 感染防止対策加算1に関する施設基準
(1) 感染防止に係る部門(以下「感染防止対策部門」という。)を設置していること。この場合において、第20の1の(1)のイに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理部門をもって感染防止対策部門としても差し支えない。(1) 感染防止に係る部門(以下「感染防止対策部門」という。)を設置していること。この場合において、第20の1の(1)のイに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理部門をもって感染防止対策部門としても差し支えない。
(2) (1)に掲げる部門内に以下の構成員からなる感染制御チームを組織し、感染防止に係る日常業務を行うこと。

ア 感染症対策に3年以上の経験を有する専任の常勤医師(歯科医療を担当する保険医療機関にあっては、当該経験を有する専任の常勤歯科医師)
イ 5年以上感染管理に従事した経験を有し、感染管理に係る適切な研修を修了した専任の看護師
ウ 3年以上の病院勤務経験を持つ感染防止対策にかかわる専任の薬剤師
エ 3年以上の病院勤務経験を持つ専任の臨床検査技師

アに定める医師又はイに定める看護師のうち1名は専従であること。なお、感染制御チームの専従の職員については、抗菌薬適正使用支援チームの業務を行う場合及び感染対策向上加算2、感染対策向上加算3又は外来感染対策向上加算に係る届出を行った医療機関に対する助言に係る業務を行う場合には、感染制御チームの業務について専従とみなすことができる。
(2) (1)に掲げる部門内に以下の構成員からなる感染制御チームを組織し、感染防止に係る日常業務を行うこと。

ア 感染症対策に3年以上の経験を有する専任の常勤医師(歯科医療を担当する保険医療機関にあっては、当該経験を有する専任の常勤歯科医師)
イ 5年以上感染管理に従事した経験を有し、感染管理に係る適切な研修を修了した専任の看護師
ウ 3年以上の病院勤務経験を持つ感染防止対策にかかわる専任の薬剤師
エ 3年以上の病院勤務経験を持つ専任の臨床検査技師

アに定める医師又はイに定める看護師のうち1名は専従であること。なお、感染制御チームの専従の職員については、抗菌薬適正使用支援チームの業務を行う場合には、感染制御チームの業務について専従とみなすことができる。
(7) (2)に掲げるチームにより、保健所及び地域の医師会と連携し、感染対策向上加算2又は感染対策向上加算3に係る届出を行った医療機関と合同で、少なくとも年4回程度、定期的に院内感染対策に関するカンファレンスを行い、その内容を記録していること。また、このうち少なくとも1回は、新興感染症の発生等を想定した訓練を実施すること。(7) (2)に掲げるチームにより、感染防止対策加算2に係る届出を行った医療機関と合同で、少なくとも年4回程度、定期的に院内感染対策に関するカンファレンスを行い、その内容を記録していること。
(8)~(10) (略)(8)~(10)(略)
(11) (2)に掲げるチームにより、感染対策向上加算2、感染対策向上加算3又は外来感染対策向上加算を算定する医療機関に対し、必要時に院内感染対策に関する助言を行う体制を有すること。(11) (2)に掲げるチームにより、感染防止対策加算2を算定する医療機関から、必要時に院内感染対策に関する相談等を受けていること。
(16) 院内感染対策サーベイランス(JANIS)感染対策連携共通プラットフォーム(J-SIPHE)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること。(16) 院内感染対策サーベイランス(JANIS)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること。
(17) 新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて感染症患者を受け入れる体制を有し、そのことについてホームページ等により公開していること。(新設)
(18) 新興感染症の発生時等に、感染症患者を受け入れることを念頭に、汚染区域や清潔区域のゾーニングを行うことができる体制を有すること。(新設)
(19) 外来感染対策向上加算に係る届出を行っていない保険医療機関であること。(新設)
(20) 他の保険医療機関(感染対策向上加算1に係る届出を行っている保険医療機関に限る。)と連携し、少なくとも年1回程度、当該加算に関して連携するいずれかの保険医療機関に相互に赴いて別添6の別紙24又はこれに準じた様式に基づく感染防止対策に関する評価を行い、当該保険医療機関にその内容を報告すること。また、少なくとも年1回程度、当該加算に関して連携するいずれかの保険医療機関により評価を受けていること。なお、医療安全対策地域連携加算1又は2を算定している保険医療機関については、当該加算に係る評価と本要件に係る評価とを併せて実施しても差し支えない。(新設)
(21)~(24) (略)
※ 現行の抗菌薬適正使用支援加算の施設基準と同様。
(新設)
補足 現行の抗菌薬適正使用支援加算の施設基準
抗菌薬適正使用支援加算
[施設基準]
  • (1) 感染防止対策加算1に係る届出を行っていること。
  • (2) 以下の構成員からなる抗菌薬適正使用支援チームを組織し、抗菌薬の適正使用の支援に係る業務を行うこと。
    • ア 感染症の診療について3年以上の経験を有する専任の常勤医師(歯科医療を担当する保険医療機関にあっては、当該経験を有する専任の常勤歯科医師)
    • イ 5年以上感染管理に従事した経験を有し、感染管理に係る適切な研修を修了した専任の看護師
    • ウ 3年以上の病院勤務経験を持つ感染症診療にかかわる専任の薬剤師
    • エ 3年以上の病院勤務経験を持つ微生物検査にかかわる専任の臨床検査技師
    • アからエのうちいずれか1人は専従であること。なお、抗菌薬適正使用支援チームの専従の職員については、感染制御チームの専従者と異なることが望ましい。また、抗菌薬適正使用支援チームの専従の職員については、感染制御チームの業務を行う場合には、抗菌薬適正使用支援チームの業務について専従とみなすことができる。また、アに掲げる常勤医師については、週3日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週22時間以上の勤務を行っている専任の非常勤医師(感染症の診療について3年以上の経験を有する医師に限る。)を2名組み合わせることにより、常勤医師の勤務時間帯と同じ時間帯にこれらの非常勤医師が配置されている場合には、当該2名の非常勤医師が感染制御チームの業務に従事する場合に限り、当該基準を満たしていることとみなすことができる。
  • (3) (2)のイにおける感染管理に係る適切な研修とは、1の(3)に掲げる研修である。
  • (4) 抗菌薬適正使用支援チームは以下の業務を行うこと。
    • ア 抗MRSA薬及び抗緑膿菌作用のある抗菌薬を含めた広域抗菌薬等の特定の抗菌薬を使用する患者、菌血症等の特定の感染症兆候のある患者、免疫不全状態等の特定の患者集団など感染症早期からのモニタリングを実施する患者を施設の状況に応じて設定する。
    • イ 感染症治療の早期モニタリングにおいて、アで設定した対象患者を把握後、適切な微生物検査・血液検査・画像検査等の実施状況、初期選択抗菌薬の選択・用法・用量の適切性、必要に応じた治療薬物モニタリングの実施、微生物検査等の治療方針への活用状況などを経時的に評価し、必要に応じて主治医にフィードバックを行い、その旨を診療録に記載する。
    • ウ 適切な検体採取と培養検査の提出(血液培養の複数セット採取など)や、施設内のアンチバイオグラムの作成など、微生物検査・臨床検査が適正に利用可能な体制を整備する。
    • エ 抗菌薬使用状況や血液培養複数セット提出率などのプロセス指標及び耐性菌発生率や抗菌薬使用量などのアウトカム指標を定期的に評価する。
    • オ 当該保険医療機関の外来における過去1年間の急性気道感染症及び急性下痢症の患者数並びに当該患者に対する経口抗菌薬の処方状況を把握する。
    • カ 抗菌薬の適正な使用を目的とした院内研修を少なくとも年2回実施する。なお、当該院内研修については、感染防止対策加算に係る院内感染対策に関する研修と併せて実施しても差し支えない。また、院内の抗菌薬使用に関するマニュアルを作成する。当該院内研修及びマニュアルには、「抗微生物薬適正使用の手引き」(厚生労働省健康局結核感染症課)を参考に、外来における抗菌薬適正使用に係る内容も含めること。なお、令和2年3月31日時点で抗菌薬適正使用支援加算の届出を行っている保険医療機関にあっては、令和2年9月30日までの間に限り、当該基準を満たしているものとみなす。
    • キ 当該保険医療機関内で使用可能な抗菌薬の種類、用量等について定期的に見直し、必要性の低い抗菌薬について医療機関内での使用中止を提案する。
    • ク 1の(12)に規定する院内の抗菌薬の適正使用を監視するための体制に係る業務については、施設の実態に応じて、感染制御チームではなく、抗菌薬適正使用支援チームが実施しても差し支えない。
  • (5) 抗菌薬適正使用支援チームが、抗菌薬適正使用支援加算を算定していない医療機関から、抗菌薬適正使用の推進に関する相談等を受ける体制を整備していること。また、抗菌薬適正使用の推進に関する相談等を受ける体制があることについて、1の(7)に規定する定期的なカンファレンスの場を通じて、他の医療機関に周知すること。

施設基準「感染対策向上加算2(旧:感染防止対策加算2)」

改定案現行
2 感染対策向上加算2の施設基準2 感染防止対策加算2の施設基準
(3) (2)に掲げる部門内に以下の構成員からなる感染制御チームを組織し、感染防止に係る日常業務を行うこと。(3) (2)に掲げる部門内に以下の構成員からなる感染制御チームを組織し、感染防止に係る日常業務を行うこと。
ア~イ (略)ア~イ (略)
ウ 3年以上の病院勤務経験を持つ又は適切な研修を修了した感染防止対策にかかわる専任の薬剤師ウ 3年以上の病院勤務経験を持つ感染防止対策にかかわる専任の薬剤師
エ 3年以上の病院勤務経験を持つ又は適切な研修を修了した専任の臨床検査技師

アに定める医師又はイに定める当該保険医療機関内に上記のアからエまでに定める者のうち1名が院内感染管理者として配置されていること。なお、当該職員は第20の1の(1)アに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理者とは兼任できないが、第2部通則7に規定する院内感染防止対策に掲げる業務は行うことができる。なお、令和4年3月31日時点で感染防止対策加算に係る届出を行っている保険医療機関については、令和5年3月31日までの間に限り、2の(3)のウ及びエの適切な研修に係る基準を満たすものとみなすものであること。
エ 3年以上の病院勤務経験を持つ専任の臨床検査技師

アに定める医師又はイに定める当該保険医療機関内に上記のアからエまでに定める者のうち1名が院内感染管理者として配置されていること。なお、当該職員は第20の1の(1)アに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理者とは兼任できないが、第2部通則7に規定する院内感染防止対策に掲げる業務は行うことができる。
(7) (3)に掲げるチームは、少なくとも年4回程度、感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関が定期的に主催する院内感染対策に関するカンファレンスに参加していること。なお、感染対策向上加算1に係る届出を行った複数の医療機関と連携する場合は、全ての連携している医療機関が開催するカンファレンスに、それぞれ少なくとも年1回程度参加し、合わせて年4回以上参加していること。また、感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関が主催する、新興感染症の発生等を想定した訓練については、少なくとも年1回以上参加していること。(7) (3)に掲げるチームは、少なくとも年4回程度、感染防止対策加算1に係る届出を行った医療機関が定期的に主催する院内感染対策に関するカンファレンスに参加していること。なお、感染防止対策加算1に係る届出を行った複数の医療機関と連携する場合は、全ての連携している医療機関が開催するカンファレンスに、それぞれ少なくとも年1回程度参加し、合わせて年4回以上参加していること。
(14) 新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて感染症患者又は疑い患者を受け入れる体制を有し、そのことについてホームページ等により公開していること。(14) 地域や全国のサーベイランスに参加していることが望ましい。
(15) 新興感染症の発生時等に、感染症患者又は疑い患者を受け入れることを念頭に、汚染区域や清潔区域のゾーニングを行うことができる体制を有すること。(新設)
(16) 新興感染症の発生時や院内アウトブレイクの発生時等の有事の際の対応について、連携する感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関等とあらかじめ協議し、地域連携に係る十分な体制が整備されていること。(新設)
(17) 外来感染対策向上加算の届出を行っていない保険医療機関であること。(新設)

施設基準(感染対策向上加算3)

改定案現行
3 感染対策向上加算3の施設基準(新設)
(1) 当該保険医療機関の一般病床の数が300床以下を標準とする。
(2) 感染防止対策部門を設置していること。ただし、第20の1の(1)イに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理部門をもって感染防止対策部門としても差し支えない。
(3) (2)に掲げる部門内に以下の構成員からなる感染制御チームを組織し、感染防止に係る日常業務を行うこと。
ア 専任の常勤医師(歯科医療を担当する保険医療機関にあっては、当該経験を有する専任の常勤歯科医師)
イ 専任の看護師
当該保険医療機関内に上記のア及びイに定める者のうち1名が院内感染管理者として配置されていること。アの常勤医師及びイの看護師については、適切な研修を修了していることが望ましい。なお、当該職員は第20の1の(1)アに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理者とは兼任できないが、第2部通則7に規定する院内感染防止対策に掲げる業務は行うことができる。
(4) 感染防止対策の業務指針及び院内感染管理者若しくは感染制御チームの具体的な業務内容が整備されていること。
(5) (3)に掲げるチームにより、最新のエビデンスに基づき、自施設の実情に合わせた標準予防策、感染経路別予防策、職業感染予防策、疾患別感染対策、洗浄・消毒・滅菌、抗菌薬適正使用等の内容を盛り込んだ手順書(マニュアル)を作成し、各部署に配布していること。なお、手順書は定期的に新しい知見を取り入れ改訂すること。
(6) (3)に掲げるチームにより、職員を対象として、少なくとも年2回程度、定期的に院内感染対策に関する研修を行っていること。なお当該研修は別添2の第1の3の(5)に規定する安全管理の体制確保のための職員研修とは別に行うこと。
(7) (3)に掲げるチームは、少なくとも年4回程度、感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関が定期的に主催する院内感染対策に関するカンファレンスに参加していること。なお、感染対策向上加算1に係る届出を行った複数の医療機関と連携する場合は、全ての連携している医療機関が開催するカンファレンスに、それぞれ少なくとも年1回程度参加し、合わせて年4回以上参加していること。また、感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関が主催する、新興感染症の発生等を想定した訓練については、少なくとも年1回以上参加していること。
(8) 院内の抗菌薬の適正使用について、連携する感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関又は感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関と連携した地域の医師会から助言を受けること。また、細菌学的検査を外部委託している場合は、薬剤感受性検査に関する詳細な契約内容を確認し、検査体制を整えておくなど、「中小病院における薬剤耐性菌アウトブレイク対応ガイダンス」に沿った対応を行っていること。
(9) (3)に掲げるチームにより、1週間に1回程度、定期的に院内を巡回し、院内感染事例の把握を行うとともに、院内感染防止対策の実施状況の把握及び指導を行うこと。
(10) 当該保険医療機関の見やすい場所に、院内感染防止対策に関する取組事項を掲示していること。
(11) 公益財団法人日本医療機能評価機構等、第三者機関による評価を受けていることが望ましいこと。
(12) 新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて感染症患者又は疑い患者を受け入れる体制若しくは発熱患者の診療等を実施する体制を有し、そのことについてホームページ等により公開していること。
(13) 新興感染症の発生時等に、発熱患者の診療を実施することを念頭に、発熱患者の動線を分けることができる体制を有すること。
(14) 新興感染症の発生時や院内アウトブレイクの発生時等の有事の際の対応について、連携する感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関等とあらかじめ協議し、地域連携に係る十分な体制が整備されていること。
(15) 外来感染対策向上加算の届出を行っていない保険医療機関であること。

施設基準(指導強化加算)

改定案現行
4 指導強化加算の施設基準(新設)
(1) 感染対策向上加算1に係る施設基準の届出を行っている保険医療機関であること。
(2) 感染制御チームの専従医師又は看護師が、過去1年間に4回以上、感染対策向上加算2、感染対策向上加算3又は外来感染対策向上加算に係る届出を行った保険医療機関に訪問して院内感染対策に関する助言を行っていること。

施設基準(連携強化加算)

改定案現行
5 連携強化加算の施設基準(新設)
(1) 感染対策向上加算2又は感染対策向上加算3に係る施設基準の届出を行っている保険医療機関であること。
(2) 連携する感染対策向上加算1に係る届出を行った医療機関に対し、過去1年間に4回以上、感染症の発生状況、抗菌薬の使用状況等について報告を行っていること。

施設基準(サーベイランス強化加算)

改定案現行
6 サーベイランス強化加算の施設基準(新設)
(1) 感染対策向上加算2又は感染対策向上加算3に係る施設基準の届出を行っている保険医療機関であること。
(2) 院内感染対策サーベイランス(JANIS)感染対策連携共通プラットフォーム(J-SIPHE)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること。

参考資料

原文はこちら

中医協資料

りゅう
りゅう

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2020年度 診療報酬改定 資料より

第20の1の(1)のイに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理部門

第20の1の(1)アに規定する医療安全対策加算に係る医療安全管理者

別添2の第1の3の(5)に規定する安全管理の体制確保のための職員研修

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